登場人物





【リリス・サーシャ】

「魔法使い」の名門、サーシャ家の次期当主。
けれど、次期当主拝命式を二ヶ月前を控えているにもかかわらず、持っている魔力が大きすぎる故にいまだ「魔法使い」になれていない。
そのため一族に家を追われるようにして旅に出なければならなくなる。
明るいがかなりの泣き虫である様子。
両親はリリスに冷たく、ほとんど愛情を与えなかった。
そのため、極端に人から嫌われることを恐れる。
それでもひねくれずに育ったのは、両親の代わりに愛情を注いでくれた伯父と伯母のおかげ。
大陸の人間には多い亜麻色の髪と琥珀色の瞳をしている。




【セレス・ティルヴィア】

人間と妖魔の間に生まれる。
両親は種族の違いを超えて「魔法使い」の契約を結んでいたらしい。
父を殺した兄のカイヤを憎み、復讐を願っている。
そんな中でリリスと出逢い、少しずつ変わっていく。
人間のことに今まで興味がなかったため、人間についてはかなり疎い様子。
半妖魔だが、妖魔の血を濃く受け継ぐために父親そっくりの銀髪と空色の瞳を持つ。
カイヤとは双子の兄弟だが瞳の色だけ違う。
そのことを魔石伝説になぞらえ、その片方の魔石「天青石(セレスタイン)」から名前が付けられた。 兄と同じく“青の妖魔”に認定されている。




【カイヤ・ティルヴィア】

セレスの双子の兄。
自分が半妖魔であることに劣等感を抱き、常に本物の妖魔になりたいと望む。
そのためいつも足りない妖力を人間を襲って魔力を食らうことで補い、自分の力を示したがる。
父親を殺して食らったことで魔力はセレスよりもかなり上。
リリスを見つけてからはその魔力の大きさに執着心を抱き、狙っている。
半妖魔だが、妖魔の血を色濃く受け継ぐために父親そっくりの銀髪と藍色の瞳を持つ。
セレスとは双子の兄弟だが瞳の色だけ違う。
そのことを魔石伝説になぞらえ、その片方の魔石「藍晶石(カイヤナイト)」から名前が付けられた。
弟と同じく“青の妖魔”に認定されている。




【ランドルト・ロイス=カーティ】

スノードロップの主人。
親友であるルディオにはランディと呼ばれている。
中級宿を営む普通の主人だが、知る人ぞ知る情報屋も営んでいる。
丁寧な口調とは裏腹に、人をからかったり弱みに付け込んだりするのが得意な男。
セレスに「自分よりよっぽど妖魔らしい男」といわせたほど。
望みのためならどんな手段でも使う。
“青の妖魔”に恨みがあるらしく、カイヤを殺すことを条件にセレスへ情報を渡している。




【ルディオ・ズゥ・サーシャ】

リリスの伯父。
両親に可愛がられないリリスをまるで娘のように溺愛している。
お人よしで豪胆、いたずら好き、お茶目。
だがその実力は「王宮付き魔法使い」にまで上り詰めるほどの力を持ち、王の命令で各地を飛び回る超多忙な「魔法使い」だ。
そんな伯父がただひとつ敵わないのは相方であり妻であるセレナ。
日々尻にしかれて何かあるごとに説教を食らうらしく、彼女だけにはめっぽう弱いとのこと。




【セレナ・ズゥ・サーシャ】

リリスの伯母。
ルディオに負けないくらい肝が据わった女性で、その実力は彼をあっさり尻にしいてしまえるほど。
物事をよく見極め、自他に甘えを許さない性格。
だが姪のリリスの話になるときだけそれが甘くなってしまう。
娘のように可愛がるリリスの将来を心配している。




【ロイド・サーシャ】

現サーシャ家当主。
誰に対しても厳しいが、出来の悪いものに対しては特に厳しいらしい(娘談)
リリスを「魔力だけは大きいが役に立たない」といい、次期当主の印を外してから彼女に旅に出る命令を下す。
リリスが苦手意識を抱く人物。









inserted by FC2 system