「魔法使い」――……
それは、「魔力を使う者」と「魔力を与える者」が
そろってはじめて呼ばれることのできる称号。
どちらが欠けても『魔法』は生まれない。
「魔力を使う者」は自らに魔力を供給する者を第一に護ることを常とし、
「魔力を与える者」は自らを護ってくれる相手に最大限の魔力を渡す。
それが二人の間にある契約――決して切れることはない『絆』。
もしどちらかが勝手にその契約を破れば、二人とも命を失う。
けれどそんなこともすべてまとめて相手を受け入れ、
どんなときでも信じ合える『絆』がそこにある。
それゆえ彼らは一生をかけて「相手」を探す。
自らの命を預けることのできる、たったひとりを探すために。